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加賀友禅を札幌で・・②

前回に引き続き、加賀友禅展のようすをお送りします

 

今年で4年目となるこの展示会  当初は加賀友禅を彩蔵で開催するにはまだ早い と思っていました  加賀友禅は誰もが認める染のNo1 最高峰に位置するわけで、それはその製作工程の手間と技術により、当然お値段にも反映してくるからです

 

その理由はやはりすべてが手による染であること。。  

 

きものには機械捺染(なっせん) と 手捺染 とがあります  機械は印刷機のように染める  手はひとつひとつ

 

加賀友禅を簡単に解説すると 

白生地に下絵を描き、その輪郭に沿って防波堤となる糊を置く(糸目)、そこに彩色(さいしき)をして、さらに糊で埋めて、やっと地色を染めていきます  糊を置く という点が値段に関わってくるところでもあり、生地に直接描く、素描きはそれよりも手はかかりません  

 

糊を置く作業にも上手下手があります 糊の種類によっても難しさが出てきます  反物をよくみるとにじんでいるものもあったりと手で行っている醍醐味が見てとれるのも加賀友禅です  会場にあったそのにじみは仕立てをすると隠れる部分なので、職人さんも手を抜いたところ だと本音で教えてくれました

 

全体にあれだけの柄が入っていて、それをひとつひとつ工程をふんで図柄を完成させていく  これはこつこつとモノづくりをしてきた職人でなければできません  忍耐 という言葉がぴったりなのです

 

加賀友禅展を開催して4年 当店で本物の加賀友禅が見られる と足を運んでくださるお客様も少なくありません  ここでいう本物とは、売り上げを優先し手間と価格のバランスが偏ったものではなく、加賀のメーカーが作家さんとがしっかりと打ち合わせを行い、伝統と現在のきものファンに愛されるものづくりをしたもののことです  直接取引だからの話ですが、加賀友禅は一部の作家さんを除いて200万円以上のものはそれほどないそうです  

 

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この附下はまさに今風の柄付けがなされていますが、これにも先ほどの工程がされていると思うと大変な作業です

 

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こちらも附下

 

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加賀友禅では唯一 型染をされている 坂口幸一先生の作品

2枚白の小紋  2枚の型を使用するために奥行き感がでます  ずっしりと重みがありながら水分を含んでいるのではないだろうか というほどのしっとり感がある生地です 上にかかっているのは八掛

 

この生地と同じものが昨年あり、それを触ったときにぼくも門馬もびっくりしました  「こんな生地は触ったことない」と。。  加賀友禅には数社メーカーがありますが、この小川さんは生地にこだわっている それがこういうことなんだと理解しました

 

きものの良し悪しのひとつに生地の質感があります ・硬い ・重い ・柔らかい ・しっとり ・ざらざら  着ていて心地よいのか  涼しいのか 暖かいのか  シワはとれやすいのか  これは触らないとわかりません  この生地はとにかく素晴らしい  お持ちのお客様も持っている中で最高 と言われていました

 

無題

紬地に加賀染をした珍しい附下です  付け下げ=礼装という限定的な考えは今ではありません  より幅が広く着られるようになっていて楽しむ機会も多くなっています

 

小千谷・牛首・大島に染めた加賀友禅もあり産地が進化していることを実感しました  加賀友禅が生き残っていく ということ、着る方のためにカジュアルでもコーディネートできるようにする というメーカーの気持ちが伝わってきます

 

来年も開催致します 新たな加賀友禅をご覧いただきたいです